今井美沙子 著『めだかの列島』を読みました。
五島列島っていう小さな島で生まれ育った著者の
幼い頃の記憶を綴ったお話。(戦後10年くらいの)
戦争の傷を負って、みんな貧しくて、
それでもたくましく助け合って生きた人たちの美しさ。
それと、戦後から経済成長への変わり目で犠牲になった人、
家庭の貧しさのために自分の未来が閉ざされた人の絶望がつまってて
読んでて苦しくなる本でもあった。
生まれた時代、場所、家庭環境、性別…によって
自分のことを、自分で決められなかった人がいた。
今生きてる私たちは、基本的には自分のことは自分で決められる。自由がある。
それは、自分のことを自分で決められなかった人たちの血の上に成り立ってる。
だからこそ、私たちは、自分で決めて、生きていこ。
決めたことが間違ったっていい。
何回もやり直しったっていい。
自分で決めたってことを忘れずに、自分の道を堂々と進む。
そして何より楽しむこと。
それが昔生きた人たちの願いだとも思う。
昔の人の分まで…とまではいわないまでも、
自分の分くらいは、自分で選んで生きていこう。