昔々、まだ人間が人間の形をしていなかった頃。
人間達は、テレパシーを使うことができました。
言葉もジェスチャーも交わすことはなく、
何かを伝えるというよりも、
皆で一つの脳ミソを共有しているような感じでした。
彼らに「伝達する」という発想はなく、
そもそも彼らの感情や思考は、
一つの場所で生まれ、
味わわれていたのです。
しかしその後、
“進化”を遂げた人間達は、
一人ひとつの脳ミソを、
持つようになりました。
人間達は喜びました。
だって、
他の人間と違う感情や思考を独自に持ち、
味わえるようになったのですから。
一方で、
今まで自然に使えていたテレパシーは、
使えなくなってしまいました。
もう脳ミソは共有していませんからね。
人間達には今でも、
テレパシーを使えていた頃の感覚が、
ほんの少しだけ残っています。
だから人間達はチャレンジします。
どうにかして、
この感情や思考を、
あの頃のように共有し
一体になって味わえないか、と。
そして時折
とてつもく、
もどかしい思いをするのです。
あぁ健気だなぁ。人間て。
☆☆☆
今日職場でコミュ障の話になって、
自分で自分をコミュ障だと思ってる人は案外多いことに気づいた。
実は、コミュ障じゃない人なんていなかったりして!笑
帰宅中、そんな仮説立てて一人で遊んでたらできた物語です^ ^